Suno AIで「イトケン風」バトル曲に寄せられるか挑戦してみた

Suno AIを使って、90年代RPGを代表する作曲家の一人、
「イトケン」こと伊藤賢治氏のバトル曲の雰囲気にどこまで寄せられるのか
実験的に挑戦してみました。

今回制作した楽曲のタイトルは
「Battle of the Emperor」
YouTubeでは以下の動画として公開しています。



最初にお断りしておくと、特定の作曲家の完全再現を目指したものではありません。
あくまで

 「特徴的な要素を分解し、AIが理解しやすい言葉に翻訳する」

というアプローチで制作しています。

その結果、個人的にはロマサガ2〜3あたりを思わせる雰囲気の、
それなりに“それっぽい”バトル曲を作ることができました。

この記事では、

  • どんな考え方で

  • どんな順番で

  • どんなプロンプトを組み立てたのか

という制作の過程そのものを中心に解説していきます。

「イトケン節」を言語化する

プロンプトを作る前にやったのは、
「そもそもイトケン風サウンドって何なのか?」を整理することでした。

この点で非常に参考になったのが、
YouTubeで活動されている おかんPさんの解説動画です。


おかんPさんの解説をもとに、

今回意識した特徴は以下の6点です。

  • 歌えるメロディ

  • 切なくなる泣きのメロディ

  • E7(コード進行)

  • 三連音符

  • トランペット

  • KORG M1

重要なのは、
これをそのままSunoに書いても、ほぼ伝わらないという点です。

そこで次にやるのが、
AI向けに翻訳する作業 になります。

リリックの構成

今回、プロンプト設計で最初に手を付けたのは
Style(音色・ジャンル)ではなく、Lyrics(構成) です。

理由はシンプルで、
イトケン風サウンドは「展開の作り方」が非常に重要だからです。

インスト曲でも「歌詞欄」を使う理由

Sunoではインスト曲でもLyrics欄を使うことで、

  • 曲の展開

  • 盛り上がるタイミング

  • リフの戻り方

を、かなり細かくコントロールできます。

今回は「ゲームのボス戦」を想定し、
ループしても違和感のない構成を意識しました。

実際に使用した Lyrics / Structure

[Intro] (Orchestra Hit!) (Fast drum fill) (Rock Organ glissando) [Bridge] (Main Riff: Hammond Organ and Guitar Unison) (Catchy melody) (Rhythm: Triplets "Ta-ta-ta") [Verse A] (Bass: Heavy Slap Bass Solo line) (Organ: Staccato chords) (Tension building) [Chorus B] (Melody: Crying Lyrical Melody "Naki") (Harmony: Phrygian Dominant E7) (Dramatic and Heroic) (Emotion: Sadness and Courage) [Bridge] (Return to Main Riff) (Organ and Guitar Unison) (High Energy)

構成で意識したポイント

三連音符 → Triplets "Ta-ta-ta"

三連音符は、言葉だけだと伝わりにくいため、
あえて "Ta-ta-ta" という擬音を併記しています。
これだけで、リフの跳ね方がかなり変わります。

泣きのメロディ → Crying / Naki

「切ない」「泣き」といったニュアンスは、
Emotional や Sad だけだと弱いため、
ダメ元で "Naki" を加えました。

結果的に、
完全ではないものの、哀愁寄りのフレーズが出やすくなった印象があります。

スタイル(音色・ジャンル)を詰める

構成が固まったところで、次に Style を設定します。

実際に使用した Style プロンプト

90s J-RPG battle, hard rock, hammond organ, heavy slap bass, melodic electric guitar, fast tempo 170bpm, phrygian dominant, heroic, retro game music

各要素の変換意図

E7 → Phrygian Dominant

Sunoに「E7コードを使って」と書いても、
正直あまり反映されません。

そこで今回は、
E7が多用されるスケールである
Phrygian Dominant(フリジアン・ドミナント)
を指定しました。

これにより、
あの独特な「緊張感のある響き」を間接的に狙っています。

KORG M1 → Hammond Organ

本来はM1ピアノが象徴的ですが、
Sunoでは普通のピアノになりがちでした。

そこで今回は、

  • バンド感

  • ゲーム音楽らしい熱量

を優先し、ハモンドオルガンで代用しています。

Heavy Slap Bass

これはほぼ必須です。
スラップベースが入るだけで、
「ロマサガ感」が一気に近づきます。

実際に作ってみて感じたこと

今回の「Battle of the Emperor」は、

  • 完全再現ではない

  • でも確かに90年代RPGバトル曲っぽい

という、ちょうど良い着地点になりました。

もちろんAIですのでガチャによる当たりハズレはありますが、
よろしけば一度コピペして試してみてください。

また、曲としては良い出来だと思いますので、
作業用BGMなどとしても聴いてみてくださいね。

まとめ

Suno AIで「〇〇風の曲」を作るときは、
作曲家の名前を直接書くよりも、

 特徴を分解し、AIが理解できる言葉に翻訳する

この考え方が非常に重要だと感じました。
※たしかプロンプトに個人名を入れるとエラーが出るはずです。

今回の手法は、
イトケン風に限らず、
他のゲーム音楽・作曲家風アレンジにも応用できるはずです。

もしよければ、
ぜひ自分なりの「〇〇節」を分解して、
Suno AIというバンドメンバーに演奏させてみてください。



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